「浅科五郎兵衛新田米」
信濃毎日新聞創刊130周年PR特集
2003. 7. 4掲載
信州再発見
信州の食を楽しむ贅沢
土、水、光、そして土を耕す心、
健康な作物はおいしい。
どんなに美しく盛られた料理でも、安全性に不安が
あったらどうだろう。
安全な食材は、豊かな自然の力をたっぷり吸収している。
そんな農業を実践している生産者たちを訪ねた。
「浅科の米は
自然にうまい」
佐久盆地の一角、浅科村(現佐久市)は「浅科五郎
兵衛新田米」で知られる米の産地だ。
六月のある日曜日、この村に田植えを楽しむ人々
が集まった。「夢の芙蓉会」。
手にしているのは酒米の苗だ。米作りから酒を楽しむ
仲間たちは、地元や関東地方から集まり、昨年の酒米から醸造した酒を
傾けながら、和気あいあいと時を過ごす。
昼食は郷土料理を囲んで語らい、話題は陶芸やそば打ちにも発展していく。
話の輪の中心にいるのは、有機五郎兵衛米
研究会の三代目会長、伊藤芳人さん。
水田の地主さんである。
伊藤さんは浅科村の米のおいしさの理由を
「醸し出されているから、自然にうまい」と語る。
環境が醸し出す味・・・。
蓼科山中腹の源流からこの地まで引かれているこの用水は、イワナや
ヤマメを田に運ぶほど冷たく清らかだという。
重粘土の土壌が米づくりに適し、昼夜の温度差が減農薬栽培を可能に
する。
米どころで酒米を作るのも、自然の力が酒のうまみを醸し出してくれると
思うからだ。
江戸時代、市川五郎兵衛が私財を投じた新田の開発は、不毛の原野に
命を与えた。
米が地域ブランドになるまでには、その土と水を守り続けた先人たちの
努力と、研究会の熱心な活動、そして地元の販売店の理解があった。
勧められるままにおにぎりをほおばると、おいしい。
「おいしさ」とは、体が自然に求める味だと再発見した。
タニシまき
タニシ
「浅科五郎兵衛新田」とおいしいお米
(財)日本土壌協会刊行 「圃場と土壌」
2004.3月号
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